検索型静止画放送による地域情報サービス

 

 

最近は生活の場である地域社会への関心が薄れ、自分達の町という意識も失われつつあります。また、高齢者が地域社会の中で健康で充実した老後を送るためには生活情報が不可欠です。このような社会情勢の中で、地域情報の発信基地としてCATVに大きな期待が寄せられています。

安心して楽しく住める地域社会を作るためには、住民が地域情報を共通し、共感を持って生きていく事が必要です。地域情報は話の輪、人の輪を作り、地域の人々を結び付けます。

弊社では「視聴者が必要としているのは”地域の生活情報”である」との認識にたち、「静止画による地域情報の提供」を重要であると考えております。

 

検索型静止画放送は異なる静止画を1秒間に30枚の割合で放送し、大量の静止画の中から必要な静止画をメニュー選択方式で取り出しテレビに表示して見ることができます。このサービスは放送なので片方向のCATV施設でも実施でき、同時に何人の人でも利用できます。

日本における静止画放送の本格的な研究は昭和30年代から40年代にかけてNHK技術研究所で行われましたが、当時は静止画を記憶するメモリーが高価なため実用放送に至りませんでした。

弊社では静止画情報サービスシステムとして検索型の静止画放送を開発/実用化し、かながわマルチメディア産業推進協議会のワークショップのテーマとして事業化実験をギガネットワークス様で行いました。その後シティケーブルネット様(埼玉県所沢市)がケーブルテレビを使った実験放送を実施し、放送サービス上問題のないことが確認されました。

日本海ケーブルネットワーク様の倉吉放送センターで倉吉市新世代ケーブルテレビ施設整備事業(国の補助事業)として、世界で最初の検索式静止画放送が行われております。メニューで360項目の選択ができ、各項目で12枚、合計で4千8百枚の静止画を24時間繰り返し放送します。市役所の情報を中心に大量の地域情報がテレビ画面で市民に提供され、静止画受信機「絵レビ君」を使っていつでも必要な情報を見る事ができます。

検索型静止画放送の基本サービスは放送形式のため通信回線は必要なく、利用者数は無制限ですが、情報画面の検索性に制限があります。しかし、CATV電話などを利用して検索要求を送ることにより、本格的な双方向静止画情報サービスも可能となります。

 

静止画受信機「絵レビ君」はお弁当箱程度の大きさで、ビデオの入力端子と出力端子があり、接続は簡単です。「絵レビ君」は赤外線リモコンでたやすく操作でき、子供からお年寄りまで使っていただけます。普通のテレビ放送を見ている時でも、「絵レビ君」を使えばテレビ画面を1画面づつ記憶したり、16画面を連続記録して、分解写真のように見ることもできます。

 

毎秒30枚の映像を送信するテレビ放送は動画放送と静止画放送に区別されます。ドラマやスポーツは臨場感のある動画として放送する必要がありますが、天気予報や株価のように静止画で十分なものもあります。大きな字でゆっくり見られる静止画放送は高齢者向けの情報提供に最適です。

また、「絵画展の様子は動画で放送し、個々の作品は静止画で放送する」ことにより、木目細かな放送サービスができます。動画と静止画はコインの表と裏、車の両輪の関係にあり、両方を使うことにより、テレビの機能が拡大します。

 

静止画放送のコンテンツはデジタルカメラ、パソコン、ビデオカメラ、ビデオタイトラー等で簡単に制作できます。NTSC方式の静止画放送コンテンツをデジタル放送(MPEG−2方式、伝送レート6Mbps)でそのまま放送しても、検索型静止画情報サービスは可能です。CATVのデジタル化に伴い放送用チャンネルが増加しますが、コストが安く運用の簡単な静止画放送は未使用のチャンネルを活用するのに適しています。

また、インターネットの画面はホームページを含め静止画面が多く使われております。これらをテレビの静止画として放送すれば、多くの視聴者にインターネット情報を提供することができます。インターネットで静止画コンテンツを集め、検索型静止画放送で提供する情報サービス体系ができます。

 

 

検索型静止画技術で400台のテレビに異なる静止画を出したり、400冊の絵本を1本のビデオテープで出版することもできます。衛星放送を使用すれば全国レベルの広告/通信販売も可能です。現在弊社が薦めておりますプランは、「21世紀のショッピング…テレビで商品を見て、電話で注文する」をテーマに、1万世帯を対象とした広告/通信販売事業です。離れた場所にいる商店主と視聴者が同じ広告画面を見て、電話で話をしながら買い物ができます。

 

通常のテレビ放送は動画と音声による1つの番組を1つのチャンネルで放送しています。NHK技術研究所は静止画と音声による50の静止画番組を1つのチャンネルで放送する研究を行っていました。弊社は静止画と音声による128の静止画番組を1つのチャンネルで放送するシステムの開発を予定しています。

10秒毎にテレビの画面が変わり、音声の説明がある静止画番組は教育番組や買物番組に十分利用できます。動画放送の1チャンネルを静止画放送の128チャンネルとして使うことにより究極の多チャンネル化が実現し、テレビ放送の個人レベルでの使用やビデオ・オン・デマンドのサービスが容易に実現できます。